歯周病が誤嚥性肺炎の原因に?
昨今、「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」という言葉をよく耳にするようになりましたよね。
高齢者の方がかかりがちな病気で、食べ物や唾液などを誤って気管へと飲み込んでしまうことで発症する肺炎です。
なんとなく、ものを飲み込む機能や細菌に対する免疫力が低下していることが原因であることはわかりますが、歯周病も大きなリスク因子になっているということはなかなかイメージしにくいかと思います。
そこで今回は、歯周病が誤嚥性肺炎の原因になる理由をわかりやすく解説します。
歯周病菌が肺炎の原因菌?
肺炎を引き起こす細菌にはいろいろな種類がありますが、共通しているのは酸素を嫌う「嫌気性」という性質です。
そして、歯周病菌の多くはこの嫌気性という性質を持っているのです。
実際、誤嚥性肺炎の患者さんから検出される細菌は、歯周病菌を始めとした口腔細菌が大半を占めます。
歯周病が重症化すると細菌繁殖も活発になる
歯周病が進行すると、歯周ポケットが深くなっていきますよね。
歯周ポケット内は、酸素の少ない嫌気的な環境なので、歯周病菌にとっては最高に住みやすい場所といえます。
エサとなる物質も豊富に存在し、その数をどんどん増やしていきます。
当然、唾液にもたくさんの歯周病菌が含まれるようになります。
それを誤って気管へと飲み込んでしまったら、いわゆる誤嚥性肺炎と呼ばれる病気を発症してしまうのです。
歯周病治療で口腔環境を清潔に
当院にお越しいただければ、定期検診や歯のクリーニング、ブラッシング指導などで、歯周病を予防、もしくは改善させていただきます。
ある程度進行した歯周病には、もう少し専門性の高い歯周病治療が必要になりますので、まずはお気軽にご相談ください。
まとめ
このように、歯周病と誤嚥性肺炎には、わかりやすい因果関係がありますので注意しましょう。
とくに高齢の方で、嚥下機能が低下している場合は、まず口腔環境から整えていくことが大切です。
ちなみに、歯科医院では嚥下機能の訓練法もお伝えしております。