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歯の神経を残した方がいい理由とは?~歯の神経を抜くことによる5つのデメリット~

 
歯髄保存療法(歯の神経を残す治療)について専門ページはこちら

 

皆さん、こんにちは。

品川区 不動駅前の「不動前さくら歯科クリニック」です。

歯がズキズキ痛みだして慌てて歯医者さんに行くと、「神経を取りましょう」といわれた。
そんな経験はありませんか?

「神経を取るってどういうこと?」「神経だけなら抜いてもいいのかな?」と思いながらも、歯科医師の判断にまかせてしまう方が多いのではないでしょうか。

とくに、痛みがあるときは、冷静に判断できず「早くこの痛みから解放されたい」と思う方がほとんどです。

「こんなに痛い思いをするなら、神経だけでなく歯を抜いてしまいたい」と思われる方もいるかもしれません。

むし歯菌に感染すると、歯の表面にあるエナメル質から象牙質、そして歯の内部にある神経まで徐々に感染が広がっていきます。

神経が炎症を起こすと、ズキズキとした激しい痛みを伴います。

何もしていなくても24時間痛い状態が続き、日常生活に支障をきたすほどです。

これまでは、神経にまで感染が広がると、神経を抜く治療を行うのが一般的でした。
お口の状態によっては、歯そのものを抜くことも珍しくありません。
ですが、ちょっと待ってください。

痛いからといってすぐに神経を抜いてしまうのはおすすめできません。

なぜなら、歯の神経には重要な役割があるからです。

当院では、できるだけ神経を残す治療に力をいれています。

もちろん、患者さまのご要望を第一に考え、痛みを抑える治療を最優先で行いますのでご安心ください。
 

四方田 拓 院長
四方田 拓 院長

四方田 拓 院長

●2004年 日本歯科大学歯学部入学
●2010年 日本歯科大学歯学部卒業
●同年 日本歯科大学附属病院にて研修医
●2011年 日本歯科大学附属病院総合診療科入局(防衛省共済組合歯科室に2年間出張)
●2017年 日本歯科大学附属病院退職
●2017年 飯田橋内科歯科クリニック勤務
●2018年 同院院長就任
●2019年 飯田橋内科歯科クリニック退職


医院名:不動前さくら歯科クリニック
所在地: 〒141-0031
東京都品川区西五反田4丁目29-14 2F

Contents

神経は歯の命です


歯の内部には神経と血管、リンパ管が集まってできた「歯髄(しずい)」とよばれる組織があります。

歯科医院によっては、患者さまがわかりやすいように、「歯髄」ではなく、「歯の神経」ということもあります。

歯髄は歯の存続に重要な役割を果たすことから、歯の命といっても言い過ぎではありません。

歯髄があるかどうかによって「生きている歯」や「死んでいる歯」と表現されています。

歯の神経が持つ3つの役割

 

1.痛みや刺激を伝える

歯の神経には、異常を伝える役割があります。

むし歯に感染すると、神経が刺激されて「痛み」を感じたり、食べものや飲みものがしみたりするようになります。

外部からの刺激を受けたときに、「痛み」によって異常を知らせる役割を担っているのです。

食べものの温度を感じられるのも神経があるからです。

2.歯に栄養を送る

血管やリンパ管を通して、象牙質にカルシウムやミネラルなどの栄養を送っています。

神経のある歯は栄養が行き届くので、歯質も強くなり、見た目にもツヤがあって健康的です。

3.細菌をやっつける

血液とリンパ液の流れが、内部に入り込もうとする細菌を押し戻します。
免疫反応で歯を守るのも歯髄の重要な役割です。

神経と歯の寿命の関係

神経は歯を健康な状態で保つために必要なもので、代わりがきくものではありません。

神経がある歯とない歯では寿命に差が出るといわれています。

神経がない歯の寿命は、平均して10年も短くなるというデータもあるほどです。

歯を失って、人工歯で補う治療を行ったとしても、どんなに優れた人工歯も生きた天然の歯にはかないません。

大切な歯の寿命に関係する神経だからこそ、できるだけ抜かずに残す治療が必要なのです。
 

歯の神経を抜くことによる5つのデメリット


神経は一度抜いてしまうと、元には戻せません

自然に再生することもありません。

大切な役割を持つ神経を抜くという選択をする前に、抜髄(神経を抜くこと)のデメリットについてお話しします。

1.歯が弱くなる

むし歯になると、感染部分を削る治療を行います。

神経に達するほどの重症のむし歯では、その分削る量が多くなり、元の歯と比べると歯の面積が小さくなってしまいます。

歯を削る際にエナメル質に目に見えないひびが入るため、削る量が多ければ多いほど、歯は弱くなるのです。

さらに、削った部分を被せ物で補う治療を行いますが、被せ物と天然の歯のすき間やひびからむし歯に再感染するリスクが伴います。

2.歯に栄養が行き届かなくなる

神経がなくなると、象牙質に栄養を送ることができなくなります。

健康な歯はしなやかで粘りがあり、多少の衝撃でも耐えることは可能です。

反対に、栄養や水分が行き届かない歯は、スカスカになった木のようなものだとお考えください。

歯がもろくなるので、硬いものを食べたり、強く食いしばったりすると割れたり折れたりすることがあります。

また、転倒などの外部からの衝撃でも簡単に折れてしまうことがあるので注意が必要です。
さらに、ツヤを失い、見た目にも不健康な印象を与えます。

3.むし歯の再発に気付きにくい

痛みを伝える神経が失われているので、むし歯が再発していても気が付きにくくなります。

一般的には、痛みを感じたり、しみたりすることでむし歯に気が付くケースがほとんどですので、神経がなければ、むし歯になっていても気付くことができないということなのです。

気付いた時にはかなり悪化していて、手の施しようがなく、歯を失ってしまうケースもあります。
痛みだけでなく、温度も感じにくくなり、食事にも影響がでます。

4.歯が変色する

神経を取ると、白かった歯が徐々に茶色や黒色に変わっていきます。

その理由は、血液が循環しなくなることで、歯に栄養を運んだり不要なものを受け取ったりする新陳代謝をしなくなるからです。

リンパ管にたまった血液や古いコラーゲンが、時間の経過とともに変色します。

神経がある歯は、年齢とともにうっすらと黄ばみますが、神経を失った歯は茶色や黒色になり、明らかに他の歯と異なる色になるのです。

内部から黒くなってしまった歯を、元通りの白色に戻すことは難しく、そのままにしていると、コンプレックスの原因になる可能性があります。
 

5.再治療が必要になる可能性がある

神経を抜けば、すべて解決するわけではありません。

痛みはなくなりますが、適切な治療を行わなければお口の中に細菌は残ったままになります。

治療後しばらくしてから、神経を取り除いた部分が再び細菌に感染すると、歯ぐきが腫れて痛みを伴うことがあります。

放置していると、顎の骨全体に広がるため、できるだけ早い段階で気付いて治療する必要があります。

神経を抜くという選択は、痛みを抑えてこれ以上の感染の広がりを抑えるという目的で行いますが、長期的に見ると、歯の寿命を縮めてしまうのです。

そのため、すぐに神経を抜くのではなく、残せる方法についてしっかりと検討する歯科医院で治療を行うのがおすすめです。

歯を生きたまま残せば、人生の幸福度が上がります


神経を抜いてしまった歯は、将来的に早く抜けてしまう可能性が高くなります。

不動前さくら歯科では、神経を残して歯を生かす治療に力を入れています。
 

【歯髄保存療法】神経を残して歯の寿命を延ばす


歯を維持するために重要な役割を持つ神経ですが、むし歯菌に感染してしまったら、そのまま放っておくわけにはいきません。

感染がさらに広がって歯を失うことになるからです。

さらに、顎の骨にまで感染し、全身にも悪い影響を与える可能性もあります。

当院では、神経をすべて取り除くのではなく、感染した部分だけを取り除き、健康な部分は残す「歯髄保存療法」に力をいれています。

できる限り神経を残すことで、歯の寿命を延ばすことができます。

ただし、歯の内部はとても複雑な構造をしているため、的確な診断と精密な治療を行わなければ、再発してしまう可能性があります。

当院では、先端の設備と技術で、精度の高い治療を行っています。

歯科用CTを活用して、お口全体を細部まで把握し、患者さまお一人お一人に合わせたオーダーメイドの治療計画を立てます。

治療の際は、マイクロスコープやラバーダムによって、「取り残さない、取りすぎない、再発させない」治療を行っていますので、安心しておまかせください。

むし歯の進行状態によっては、歯髄保存療法を行えないケースもあります。

激しく炎症している歯髄を無理に残すことで、大きなトラブルになる恐れがある場合は、無理に歯髄を残しません。

また、歯髄保存治療が終わった後も、残された歯髄の状態によっては、徐々に弱ってしまうこともあります。

その場合は、弱った歯髄を取り除いて、歯を残す「根管治療」を行います。
 

10年先、20年先を見据えた「歯を生かす治療」


歯を失うと二度と元には戻りません。

しっかりと歯が揃っていて、自分の歯で噛めることは、ほんとうに幸せなことです。

・なんでもおいしく食べられる
・体幹が安定しスポーツも楽しめる
・正しいかみ合わせを維持できる
・発音が安定し会話も楽しめる

当たり前のことのようですが、毎日を快適に過ごせるのはお口が健康であるからこそ。
神経のある生きた歯を維持しているからこそです。

そのために、将来のことを考えた治療を選択することが大切です。

また、治療だけではなく、むし歯にならないように予防することも大切です。

むし歯予防の基本は毎日の歯磨きですので、歯磨きの精度を高めて、お口を清潔に保ちましょう。
ご家庭でのケアに加えて、定期的に歯科医院を受診して、お口の中に異常がないかをチェックしておくのが安心です。

不動前さくら歯科では、予防ケアにも力をいれています。

むし歯予防のプロが、患者さまお一人お一人に合わせた予防プランをご提案しますので、一緒にむし歯予防に取り組みましょう。

品川区の不動駅前にある「不動前さくら歯科クリニック」では、日本歯科保存学会の認定医の資格を持つ院長が、「神経や歯をできる限り残す治療」を行っています。

院長だけでなく、歯科衛生士も、日本歯科保存学会のう蝕予防管理認定衛生士の資格を保有しています。

「歯を健康な状態で残したい」とお考えの方、他院で「神経や歯を抜きましょう」といわれた方も、当院なら残せる可能性がありますので、お気軽にご相談ください。

 
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できるだけ歯を残したい方へ。「歯内療法」は歯を長く保存するための治療です